食品を製造するにあたり、温度計は非常に重要な役割を果たします。何故かというと、食品中に存在し食中毒を引き起こす食中毒菌は、一般的に40℃前後で増殖しやすいという性質があります。さらに、腸管出血性大腸菌O157やサルモネラ菌などの食中毒菌は、一般的に食品中の中心温度が75℃以上で、1分以上の加熱をすると死滅するとされています。そのため、温度計を用いて食品製造を管理することによって、食中毒リスクを大幅に削減することができるからです。
さて、このように食中毒リスクを低減するのに役立つ温度計ですが、しっかりと管理をしないと正しい温度を計測することができません。正しい温度を示さないと、本当は異常な温度なのに適正温度を誤って表示してしまうため、食中毒菌が増殖してしまい食中毒に発展してしまう可能性があるからです。温度計を管理するには、色々ありますがその１つはセンサーの管理です。センサーは長年使っていると経年劣化してきて、正確な温度測定ができなくなってきます。
ですから、定期的にセンサーが正しい温度を示しているか、標準温度計と比較測定することで確認することが必要です。そして、もしセンサーが正しい温度を表示していないのであれば、そのセンサーがメーカーで適正な修理を受けるか、あるいは新しいものに交換する必要があるのです。このように管理することは、非常に重要であり忘れないように、スケジュール化しておくことが大切なポイントです。